勇仁智
【今日の天気】晴れときどきくもり
今日は、まずは安宅(あたか)の関所跡に行く。
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■安宅(あたか)関跡(勧進帳ものがたり館、安宅住吉神社)
住所 石川県小松市安宅町ヨ132
電話 0761-21-6734(安宅観光協会)
期間 通年
営業時間 9:00~17:00(勧進帳ものがたり館)
定休日 水曜(勧進帳ものがたり館)
料金 300円(勧進帳ものがたり館)
駐車場 数十台
お勧め ★★★☆☆
名前からもわかるように、ここはもともと関所があったその跡地だ。
時は、平安時代末期。
源義経にまつわる話である。
有名なエピソードではあるが、簡単にあらすじを記載しておこう。
但し、義経の話は過去の記事でも何度も出てきているので、記載内容には以前書いた記事と重複する部分があることを断っておく。
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【安宅の関と勧進帳】
壇ノ浦の戦いで、ついに平家を滅ぼした源義経だったが、後白河法皇から官位を授かることをきっかけに、兄頼朝から追われる身となってしまう。
頼朝は、義経を捕らえるために全国各地に守護地頭を置いて、関所が設けられた。その一つが安宅の関である。
義経一行は静御前を連れて、いったん吉野の山奥に身を潜める。
(※このときの話が、過去の記事「しづやしづ」で記載した静御前との別れのエピソードである)
そして、義経や弁慶らはそこで山伏姿に扮装して、奥州平泉の藤原秀衡を頼り、北陸道を通って北上していこうとする。
だが、安宅の関で、その関守(せきもり。関所の番人)である富樫泰家が、彼らに疑いをかけ尋問をする。
義経一行が山伏姿で逃げていることは知っていたからである。
(※ここからは、実話ではなく歌舞伎の「勧進帳」の内容である)
そこで、弁慶が、何も書かれていない偽の勧進帳(寺院や仏像を建立する費用を寄付してもらうための帳面)を空で読み上げることによって、自分たちが東大寺再建のためにつかわされた僧であることを主張する。
弁慶の機転により通行を許された一行が関所を通過しようとすると、関守の富樫が「おい、ちょ待てよ。お前義経に似てんじゃねーの。」と言って一行を呼び止める。
すると今度は弁慶が「ちょ待てよ。またお前のせいで足止め食らったじゃねーか。」と怒りながら、山伏姿の義経を金剛杖で叩き付ける。
私の知っている勧進帳の話は、この弁慶の行為によって関守がすっかりだまされて無事に通過することができた、というものだが、どうやら歌舞伎のそれはそうではなく、富樫は、弁慶の主(義経)を想うその忠誠心の深さに心を打たれて、それが義経だと気付いていながらも騙された振りをして通行を許す、という内容のようだ。
(※私が昔見た義経のドラマ(2種類ある)では、それぞれがどうだったかは覚えていないけど、幼かった私は(って言っても中学生くらいだけど)、優しかった弁慶がどうして急にそんなむごい仕打ちを義経にするのだろう、とただただショックを覚えたものである。
でも、この次のシーンでさすがの馬鹿な私もその弁慶の行動の真意を知ることになるわけである。)
その後、無事に関所を通過した一行がお寺の一角で足を止め、そこで弁慶が、いくら関所を通るためとはいえ、主(義経)を打ち据えるという無礼極まりないことをしてしまったことを涙を流して詫びるのだ。
そんな弁慶に対して、義経は怒るどころか、こんなにも忠義に厚い部下を持つことができてこの上ない幸せだ、(なんて台詞ではないだろうけど)そんなようなことを言って弁慶を許し、むしろより一層の信頼を深めるというわけだ。
ちなみに、歌舞伎の「勧進帳」では、その後富樫が追いかけてきてみんなで酒宴をする、というあらすじらしい。。それはちょっとやり過ぎな気がするけど。。
その後、義経一行は無事に奥州平泉へと辿り着くことができたけど、義経の運命はそこから悲劇の最期へと向かっていくのである。
(※その辺のあらすじは、過去の記事「夢の跡」に記載)
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余談だが、忠臣蔵でも、この勧進帳と似たシーンがある。
大石内蔵助が江戸入りするときに「道中手形」を読み上げるシーンだ(読み上げるんじゃなくて相手に見せるんだったかも)。
私は、忠臣蔵は全く知らなかったけど、今回の旅の途中で、友人に年末スペシャルで昔やってた忠臣蔵のビデオを見せてもらったら、確かに勧進帳のそれと同様のなりゆきだった。
こちらもかなりの名演技の名シーンだ。
さて、日記に戻るけど、ここにはその勧進帳のまさにそのシーンの銅像が建っている。
わかると思うけど、左が義経、真ん中が弁慶、右が富樫である。
それから、ここには「勧進帳ものがたり館」という建物があり、勧進帳の内容を説明するミニシアターだとか、歌舞伎で実際に使われた衣装を展示している施設があるんだけど、今日は休館だった。がっかり。
あと、安宅住吉神社という神社もあって、そこの社殿には、勧進帳の様子を描いた絵(江戸時代のものだったと思う)が何枚か展示されていた。
また、ここは訪れると巫女さんが、親切にその絵や勧進帳の説明などをしてくれる。もちろん無料で。
ということで、あまり万人に勧める場所ではないけど、義経や弁慶が好きな人ならば是非訪れてもらいたいところである。
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その後、金沢に向かう。
安宅から金沢はそんなに遠くない。1時間かからなかったかな。
ここには、日本三名園のひとつ「兼六園」があるので行ってみた。
ちなみに、あとふたつは岡山の後楽園と水戸の偕楽園。
■兼六園
住所 石川県金沢市兼六町1
電話 076-234-3800(石川県金沢城・兼六園管理事務所)
期間 通年
営業時間 7:00~18:00(10月16日~2月末日は8:00~16:30)
定休日 無休
料金 300円
駐車場 あり(有料)
お勧め ★★★★☆
特記 日本三名園
そんなに興味があったわけではないので事前調査もせずにいったけど、江戸時代に加賀藩の庭園として、五代藩主の前田綱紀が作ったのがその始まりだそうである。
梅林の梅が満開だったが、桜はまだのようだ。
そろそろどこかで桜前線とぶつかってもよさそうなものだが、なかなかこれぞ桜、という桜にはまだ出会っていない。
(伊豆の河津桜は例外で2月に満開だったけど。)
庭園はかなり広く、庭、というより、公園といった趣きである。
天気がいいので園内を散歩しているだけで気持ちがいい。
写真を撮りにここに来ればとりあえず被写体には困らないから、一日中でも撮っていられるだろう、といった感じ。
とか言ってまた撮りまくってたら、バッテリーが切れかかる。。
これから金沢城公園に行くのに(>_<)。。
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■金沢城(金沢城公園)
住所 石川県金沢市丸の内1
電話 076-234-3800(石川県金沢城・兼六園管理事務所)
期間 通年
営業時間 7:00~18:00(10月16日~2月末日は8:00~16:30)
五十間長屋・橋爪門続櫓は
9:00~16:30(入館は~16:00)
定休日 無休
料金 入園無料(五十間長屋、橋爪門続櫓は共通300円)
駐車場 あり(有料)
お勧め ★★★★☆
兼六園とは、大きな通りを跨いだ隣に位置する。
かつてはこの間の通りは「百間堀(ひゃっけんぼり)」と呼ばれる広大な堀だったそうである。
その百間堀だった通りに架けられているのが石川橋、その石川橋を渡ったところにある金沢城公園への入り口が、搦手門(からめてもん。裏門のこと)であり、重要文化財でもある石川門だ。
過去に大火で焼失したことがあるので、現在の遺構は、天明8(1788)年に再建されたものである。
形は、櫓と櫓が長屋でつながっている枡形門(ますがたもん)で、石垣はカラフルで、左右で異なる組み方がされているが、その理由は不明とのこと。
この後見る、遺構である三十間長屋や、最近復元された五十間長屋もそうなのだが、目を引くのは「なまこ壁」と呼ばれる独特な格子模様の壁と、白く光った屋根である。
どちらもこれまで見てきた城郭建築では見たことがなかったものである。
壁に関しては、似たような外観の壁をなんとなくどこかで見たことがあるような気がしないでもないけど、屋根が白い(実際は白く変色している)というのは、かなり違和感を感じる。
瓦というのは黒いのが普通である。白い瓦屋根なんて聞いたことも見たこともない。
否。
実は、ここの長屋や門に使われているのは普通の瓦ではなく、鉛瓦なのである。
1~2センチ厚の鉛板を瓦のように模して屋根に配してあるので、厳密には瓦ではない。でも鉛瓦と呼ぶらしい。
実際には、鉛に銅をいくらかの割合で混ぜて強度を高めて腐食を防止しているとのこと。
その鉛が雨風に晒されて、ところどころ白く変色しているので遠くから見ると屋根が白く見えるようである。
屋根の説明はさておき、この金沢城、最初に築城したのは戦国末期の佐久間盛政という人だが、歴史的に有名なのは、賤ヶ岳(しずがたけ)の戦いの後に入城し、加賀百万石の礎を築いた前田利家だ。
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【利家とまつ】
(また後日。。かな。。。)
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ちょっとながくなってきたので、後半はまた後日更新。。。
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■埴生護国八幡宮(はにゅうごこくはちまんぐう)
住所 富山県小矢部市埴生2992
電話 0766-67-1220
期間 通年
参拝時間 参拝自由
料金 無料
駐車場 あり
お勧め ★★★☆☆
もう暗くなってたけど源平争乱ゆかりの地だから素通りできず。
源平合戦のひとつである倶利伽羅峠の戦いの際に、源義仲が戦勝祈願したことで知られる神社。源義仲の像がある。
倶利伽羅峠を越えて富山に入ってすぐの山間に建つ。
富山県。
これで25県目(1道1都2府21県目)に突入。
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【木曽義仲と倶利伽羅峠の戦い】
(やっぱ後日。。だなぁ。最近源平関係が多いな。。)
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■天然温泉 湯来楽(ゆらら)
住所 富山県砺波市五郎丸622-1
電話 0763-33-2188
営業時間 10:00~24:00(受付は~23:00)
定休日 無休
料金 800円(岩盤浴は600円)
駐車場 190台
露天 あり
無料休憩所 あり
ぬるめの浴槽 なし
特記 一部源泉かけ流し
お勧め ★★★★☆
ちょっと割高だけど、設備充実。
源泉は薄い褐色。
別料金で岩盤浴もできる。
お金ないからもちろん私は入浴のみだけど。。
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本日の走行距離:101km 累計走行距離:12,927km
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